ラーメン屋さんのリニューアル

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お仕事をしていると色々な方とお知り合いになる機会が増えます。ありがたいことです。違った業界の方とお話していると知らない世界や方法を勉強できて本当に楽しいです。

今回はとあるきっかけでお知り合いになったラーメン屋さんのオーナーの方からのご依頼。
「お店のメニューをリニューアルするのでそれと合わせてお店の内装を和風に変えて欲しい」というものでした。

・・・

なるほど。ざっくりと和風ですね(笑)ラーメン屋さんの和風ってどんなだろう?

「何か希望はありますか?イメージとか?」と聞いてみましたが

「いや~、野村さんのお任せで・・・」

・・・

う~ん、難しい・・・ww とりあえず現地に見に行ってみる事にしました。

 

これがそのラーメン屋さんです。

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なるほど・・・。カウンターメインの縦長の店内というわけですね。一応この壁とかに貼ってある無数のポップやラミネートは剥がしてくれるとの事。

う~ん・・・どうしようかなぁ~・・・
オーナーの方はまだ40代前半とお若く、別に掛軸に興味があるわけでもなくざっくりと私に仕事を任せてくれたという感じなのでどういったものが好みに合うのだろうか・・・
半分お遊びで投げてくれた仕事なので予算もそんなにかける訳にもいかないしな~・・・
若い人にもCOOLだと思ってもらえる和の物でこのお店に飾れるもの・・・

悩んだ末に思いついたのが浮世絵でした。

というのは少し前にこれまたまだお若い女性の方から「野村さんが思うCOOLな掛軸を1本選んで下さい。」と言われた時にこれまた悩んだ挙句に葛飾北斎の神奈川沖浪浦の掛軸を選定したらその方も小学校5年生の息子さんもとっても気に入ってくれたのを思い出したからです。

浮世絵掛軸

よし! テーマは決まった。浮世絵で行こう!

 

作品制作

さてさて・・・色々この案を揉んでみた所、白の壁は人が通るしあまり広くないので額の方にしようと決めました。

「少し大きめの額を2枚だな。」

「正面の白い壁はそれほど人通りは多くないので掛軸でもいけるだろう」
掛軸屋なので掛軸はどこかに必ず飾りたかったのです(笑)

あとはどんな浮世絵にするかを「あ~でもない、こ~でもない」と一人で頭を悩ませながら考えました。
そして完成したのが以下です。

浮世絵額装001
 

浮世絵額装002
 

浮世絵掛軸003
 

なかなか斬新なデザインが売りの浮世絵なので今の時代の我々が見てもやはり独特な雰囲気がありますね。

 

 

納品・設置

さてさて、納品と取付に行ってまいりました。こんな感じに店内は変わりました~♪

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最後のはおまけです。

 

ラーメン食べている人から見える位置のここに何か飾って欲しいという要望だったんですがこの木の部分・・・
裏が空洞のただの薄い木の板なので釘もピンも打ち込めないので何も重たいものを飾れなかったのです。
仕方なしにラミネートしたものを両面テープで貼り付けるという取り付け方にしました。
さすがにこれはお金もらえないのでもうサービスにしておきましたww
そしてお店のコンセプトが「開国」をテーマにしていたので明治時代の文明開化の浮世絵を飾りました。
江戸時代に人気を博した浮世絵から文明開化の浮世絵を飾ることで「開国」のテーマに添うように考えました。
これにはオーナー様も大変喜んでくれました。もちろん店内のほかの浮世絵も喜んでくれました。

「おっ! やっぱり変わるものですね~。額とか軸がしっかりと入るだけでこんなに雰囲気が変わるんですね~。ありがとうございました。」

とのお褒めの言葉もいただき感謝です。

どうも美術品というか装飾品を購入したのが初めてだったようでその効果を見るまであまりピンと来てなかったようなので飾るとその違いに喜んでくださいました。

日本が誇る世界で最も有名な日本の芸術・・・浮世絵

それが現代でもこういった形で様々なところで親しまれているというのは本当に感慨深いものがあります。

そのような機会を与えて下さったオーナー様、ありがとうございました。

 

CEO Message

あなたと掛軸との懸け橋になりたい


掛軸は主人が来客に対して季節や行事などに応じて最も相応しいものを飾り、おもてなしをする為の道具です。ゲストは飾られている掛軸を見て主人のおもてなしの気持ちを察して心を動かす。決して直接的な言葉や趣向ではなく、日本人らしく静かにさりげなく相手に対しておもてなしのメッセージをおくり、心をかよわせる日本の伝統文化です。

その場に最もふさわしい芸術品を飾り、凛とした空間をつくりあげる事に美を見出す・・・この独特な文化は世界でも日本だけです。

日本人が誇るべき美意識が詰まった掛軸の文化をこれからも後世に伝えていきたいと我々は考えています。



代表取締役社長
野村 辰二

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会社概要

会社概要

商号
株式会社野村美術
代表取締役
野村辰二
本社
〒655-0021
兵庫県神戸市垂水区馬場通7-23
TEL
078-709-6688
FAX
078-705-0172
創業
1973年
設立
1992年
資本金
1,000万円

事業内容

  • 掛軸製造全国卸販売
  • 日本画・洋画・各種額縁の全国販売
  • 掛軸表装・額装の全国対応
  • 芸術家の育成と、それに伴うマネージメント
  • 宣伝広告業務
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