今から約1200年前、人々の厄災を除くために弘法大師・空海が開いたとされる霊場が四国八十八ヶ所と言われています。四国一体を取り囲むように点在する八十八ヶ所の空海ゆかりの札所を巡礼する事で煩悩が消え、願いが叶うと言われています。弘法大師に対する人々の信仰の高まりとともに大勢の人々によって何度も歩かれてきました。今では自分探しの旅としてや喜びと安らぎを与える祈りの旅としても人気が高いです。

四国は弘法大師にまつわる信仰や伝説にもとづいて開かれた寺々が、八十八ヶ所霊場以外にもたくさんあります。

四国別格二十霊場 はその中でも弘法大師と縁の深い寺院二十ヶ寺が結集した人気の霊場であり、四国八十八ヶ所の巡礼を終えられた方が改めてこの二十ヶ寺を巡る場合も多くあります。（八十八ヶ寺とこの二十ヶ寺をあわせて百八ヶ寺として人間の百八煩悩に見立てそれらを滅するという意味合いもあるようです。）

今回はそんな四国八十八ヶ所と 四国別格二十霊場 の納経軸の表装を承りました。表装裂地のコースは両方とも弊社のコースの中でも特に人気の高いNO.15 「龍王」です。

 

四国八十八ヶ所 霊場 集印軸 表装

 

大輪の宝珠紋の中央に龍の紋様を金糸で織り込んで表現しているのが特徴的な裂地です。下地の優しい黄緑色と金糸のコントラストが絶妙な気品を感じさせます。

 

霊場集印軸の肌裏打の様子はこちらをご参照ください。

 

四国別格二十霊場 集印軸 表装

 

こちらの四国別格二十霊場も「龍王」にて表装させていただきました。中廻しに使われている裂地は、雲を珠状に丸めた形を文様化した「雲珠紋」の横に雲が右上・左下に翼のように広がり、その余白を宝尽くし紋で埋めているデザイン。やわらかい紫色が非常に雅やかであり外廻しの裂地と共に絶妙のハーモニーを奏でています。

 

弊社の仏表装のコースの中でも特に人気が高いのもうなづける荘厳な仕上がり。並べて飾られても良し、ひとつずつ使い分けて飾られるのも良し。あらゆる仏事のほか、ご家族皆様の健康と幸福を祈念する日常掛けとしてもお飾りいただきたいものです。

四国八十八ヶ所の納経軸掛軸表装についてより詳しく以下の動画で紹介しておりますので宜しかったらご覧ください。