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西国三十三ヶ所の納経軸 掛軸表装依頼 | 兵庫県 三田市 より
四国八十八ヶ所を開創したのは弘法大師・空海というのは有名ですが、意外に西国三十三ヶ所を開創したのが誰かというのを知らない方は多いです。
伝承によれば奈良時代の播磨国出身の徳道上人が開創したそうです。(徳道上人が一回亡くなって閻魔大王の元に行くと、地獄に来る人が多すぎるので地上の33ヶ所を巡れば減罪になるのでこの巡礼を広めて世の人々を救ってほしいと閻魔大王に頼まれ現世に戻され、三十三ヶ所を定めたのが始まりとされるようです。)
しかし徳道上人の頃にはその話に信憑性が少なく、あまり西国三十三ヶ所巡礼は広まらなかったようです。
徳道上人が亡くなり、その後二百数十年が経った後、花山法皇が中興の祖としてこの西国三十三ヶ所を自身で巡り、その存在が広まったと言われています。
西国三十三ヶ所の起源についてはこちらの動画にてまとめておりますのでご興味ございましたらあわせてご覧ください。
花山院菩提寺 ( 三田市 )
花山法皇は霊場巡礼の途中、第25番清水寺まで来た時、東の彼方に八葉の蓮の形をした山々を見て深く心に留められ、巡礼を終えた後、この山に登り眼下に展望する美しい有馬富士の風景に感銘を受け、終の棲家と定めて仏道修行に精進したと言われています。それがこの兵庫県三田市にある東光寺 花山院菩提寺 。この寺は花山法皇終焉の地であり、各霊場の中でも別格の聖地とされています。今回はそんな花山院菩提寺がある兵庫県の 三田市 のお客さまから西国三十三ヶ所の納経軸の掛軸表装依頼をお受けいたしたしました。今回お預かりした納経軸はこちら。
花山院菩提寺の集印は一番下の段の左から2番目の位置にあります。
今回は弊社の仏表装パターンNO.10の「醍醐」にて軸装させて頂きました。八角形と四角形を隙間なく連続的につなげた蜀江文様が渋みのある色合いで織られたこの裂地は弊社の仏表装の中でも人気の裂地です。
今回は高野山にて箱書のご依頼もありましたので代行でいただいてきました。高野山の西国三十三ヶ所の箱書はこのようになります。
納品にお伺いすると軸の仕上がりにも箱書にも大変喜んで頂けました。
お客様のご自宅は花山院菩提寺からも近いので普段からよく参られるそうですが、西国三十三ヶ所で巡った時はまた普段とは違った趣を感じる事が出来たそうです。
表装のご依頼本当にありがとうございました。
弊社は遠方のお客様でも出張相談を承っております。高野山の箱書も代理でお受けさせて頂いております。(実費)
西国三十三ヶ所や四国八十八ヶ所などの霊場集印軸の表装のご相談は是非弊社までご連絡下さい。
西国三十三ヶ所の納経軸を掛軸に表装する工程はこちらの動画で詳しくご紹介しておりますのでよろしかったらご覧ください。