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床の間 アルバム 002: 鯉の滝昇り, 高砂, 水墨山水, 西国三十三ヶ所 など
床の間 & 掛軸 : 端午の節句 | 鯉の滝昇り
五月の節句は鯉幟や兜、菖蒲などがお馴染みですが写真ではそれらをうま~く 床の間 という空間に取り入れていますね。
土壁の色が青色なのもこの掛軸とマッチしています。
鯉の滝昇りの掛軸は登龍門の故事にあるように出世祈願を表します。
兜は男児が逞しく育つ事や厄除けの意味合いを持ち、菖蒲は「勝負」に通じる事から「勝負事に勝つ」という意味合いも込められています。
まさに五月の端午の節句を飾るのにふさわしい設えです。
鯉が三匹・・・夫婦と子供の鯉でしょうね。
これは珍しいです。
床の間 & 掛軸 : 結納 | 高砂
結納の席ではおめでたい掛軸を飾るのが礼儀作法です。山水などを飾っているとせっかくの良い縁談が「水に流されてしまう・・・」などと考えられる場合もあるようです。この高砂と言われる掛軸はおじいちゃんとおばあちゃんが描かれているものを言うのですが、高砂信仰の発祥は兵庫県の高砂市と言われています。
「尉(じょう)と姥(うば)」などとも言われ、播州地域では早口になり「じょうとんば」と呼ばれる方がメジャーだったりします。高砂市にある高砂神社の言い伝えによるとその昔、高砂神社の境内に、一本の根から雌雄の幹が左右に分かれた松が生え、「尉と姥」に姿を変えたイザナギ・イザナミの2神が現れ夫婦の在り方を説いたといいます。
以後、この木を「相生(あいおい)の霊松」と呼び、この2神を縁結びと夫婦和合の象徴として信仰するようになりました。結納の席に高砂の掛軸を飾るのにはこういった意味があったんですね~。っていうかこのおじいちゃんとおばあちゃん・・・松の精霊だったのか・・・。高砂の掛軸は長寿のお祝いや敬老の日なんかにも飾られたりします。他にも縁起の良い物が多く描かれているのでお正月に飾られる場合もあります。それぞれの表情や着物の柄などで図柄に違いがあります。
高砂についてはこちらの動画でより詳しくご説明しておりますのでよろしかったらご覧ください。
床の間 & 掛軸 : 水墨山水
水墨山水は常時掛の定番王道ですね。
季節を問わずに飾る事が出来ます。
こちらは随分と傷んでいた掛軸を仕立替して再び飾った時の 床の間 写真です。
墨の世界は鑑賞者の想像力を掻きたてますね~。
日本の美意識でいう「幽玄」と呼ばれるものです。
水墨山水についてはこちらの動画で詳しくご説明しておりますのでよろしかったらご覧ください。
床の間 & 掛軸 : 西国三十三ヶ所 醍醐
上の写真と同じ 床の間 ですが、飾っている掛軸が西国三十三ヶ所になりました。
弊社の表装パターンNO10の醍醐で仕立てました。
よく「西国三十三ヶ所は33寺だけだから四国八十八ヶ所と比べたらお寺巡り楽なんでしょ?」と巡る前に言われる方がいらっしゃいますが、大体の方は「西国の方が大変でした・・・」とおっしゃいます。
これは四国は88ヶ所ですが四国内に限定されており結構お寺がまとまって存在するのに対し、西国三十三ヶ所は近畿二府四県と岐阜県にまたがりお寺が点在し、坂道がきついお寺も数箇所存在する事が原因のようです。
実際に巡ってみないとわからないものですね~。私はまだ途中ですが・・・(汗)。
西国三十三ヶ所の納経軸を掛軸に表装する工程はこちらの動画で詳しくご紹介しておりますのでよろしかったらご覧ください。
掛軸 : 天照皇大神
床の間 ではないですが、本来仏壇を置くスペースかと思われるのですが神道の方なのでここに天照皇大神の掛軸を飾りたいというご要望でした。
高さがないので短めの掛軸を仕立てました。
スペースの壁が白なので天照皇大神の掛軸の表装裂地が綺麗に映えますね。
下の地袋の花柄がなんとなくマッチしている気がします。
本当に人それぞれ飾り方は違いますね~。天照皇大神についてはこちらの動画で詳しく解説しておりますのでよろしかったらご覧ください。