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天照皇大神の古い掛軸 表装修理 | 多可町
天照大神は日本神話における日本の最高神。太陽の神様とも言われています。日本では昔からお正月に初日の出を拝む風習があるので、この『天照皇大神』と書かれた掛軸をお正月に飾る方も非常に多いです。特に神道ではない方でもお正月にこの掛軸を飾る方が多いです。
今回はこの 天照皇大神の古い掛軸 修理のご相談を兵庫県の多可町にお住まいのお客様から頂戴いたしました。
長年ご自宅で使われている掛軸らしく表装が随分と傷んでいるのと全体に折れジワが発生しています。汚れも目立ち、掛軸の見た目を損ねてしまっています。お客様は新しい掛軸を購入されるよりも今使っているこの掛軸を修理して飾りたいというご要望でしたので弊社の方で仕立替させていただく事になりました。
表装オペレーション
今回の大まかな再表具のオペレーションの流れは以下です。
作品解体 (古い裂地や軸棒等の取り外し)
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旧裏打紙を除去 (業界用語で「めくる」という作業)
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作品洗浄 (汚れ落とし)
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裂地選定
(現状の裂地と似たような裂地をお客様がご希望)
↓
再表具
天照皇大神の古い掛軸 修理完了
修理後の掛軸がこちらです。全体の折れもなくなり汚れも落ちました。字が浮きあがってくるように見えます。
一文字には菊の御紋が織り込まれている裂地を使用いたしました。(掛軸の部位の名称についてはこちらのリンクをご参照ください。)
お客様はお正月に飾られたいというご要望でしたのでなんとかギリギリお正月前の納品にお伺いすることができました。
お伺いするとご自宅にある床の間の前に飾られている変わった飾り物に釘付けになってしまいました。全て藁で編んで作っている松竹梅鶴亀です。
ものすごく細かい細工で多可町八千代区に住んでいらっしゃる職人さん一人しか作れない希少な物のようです。村のお宮の当番が何年かに一度回ってくるそうなのですがその時にこうして飾るようです。後ろの仕立替させていただいた天照の掛軸と引き立てあって良いですねぇ。今回は掛軸の修理のご依頼ありがとうございました。
弊社は遠方の方への出張相談も受け付けております。天照皇大神の古い掛軸 修理のご相談はぜひ弊社まで。
掛軸の修理修復工程をより詳しくご覧になられたい方は以下の動画で徹底解説しています。全4回に渡る長編の解説付の動画ですのでご興味ある方は是非ご覧ください。