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西国三十三ヶ所納経帳 を組み合わせて金屏風に仕立てる。
霊場を巡ると各札所でいただく事が出来る朱印。掛軸やおいづる等に貰う方もいらっしゃいますが一番ポピュラーな物は納経帳という帳面です。
四国八十八ヶ所などの霊場は88枚もあるので不可能なのですが、西国三十三ヶ所などになると大きさにもよりますが通常のサイズの物でしたら屏風や額装などにする事も可能です。
今回はそんな 西国三十三ヶ所納経帳 を金屏風に仕立ててほしいというご要望を兵庫県の西脇市にお住いのお客様より頂戴いたしました。屏風にもいろいろな種類があり、通常は鳥の子タイプの屏風にするのですがお客様のご要望により金屏風にいたしました。
完成イメージ図を作成し、お客様と細部の確認をさせていただきました。
33枚+番外3枚=36枚が合計枚数。33番目の札所である谷汲山は通常3枚あるのですが、だいたいの場合1枚のみ使用する事がほとんどなので1枚のみ使用いたします。36枚を2曲に割り振るので片方18枚。縦3枚x横6枚で組んでいきます。
この納経帳の屏風仕立てですが全てのページを同じ大きさに揃える必要がある為に四辺をカットしますがページによっては文字がほんの少し切れてしまいます。元々納経帳に揮毫される札所の方は屏風にする事を想定していないのでそれぞれ思い思いの大きさで揮毫されるので大きさを揃えて切るのがとても難しいのです。これは構造上避けられない事ですが、全体で見た場合はほとんどどの部分が切れているかわかりません。念の為にお客様にご了承を取るようにしております。
今回お預かりした納経帳は通常の帳面形式のようにまとまっているのではなく一枚一枚バラバラになっている物でしたので大きさを揃えるのが特にとても大変でした。紙の大きさや種類など全て異なっており、もうどのページの大きさを基準にしたら良いかを考えるだけでもとても大変・・・(T_T)
西国三十三ヶ所納経帳 金屏風仕立て
苦労の末、組みあげ貼り込んだ完成作品がこちらです。
やはり金屏風に貼り込むと荘厳に見えますね。迫力があります。
お客様のご自宅に納品に伺いました。(弊社は遠方のお客様の元にでもお伺いいたしておりますので遠慮なしにご相談ください。)
和室に飾るとまた一段と映えますね。この北播州地方のある一部の地域では床の間に写真のようなしめ縄??のような飾りをするご自宅が多いのが特徴的です。
お客様も大変喜んでくださり、お土産に車の中で飲む用の缶コーヒーを頂戴いたしました。(笑) ありがとうございます。
西国三十三ヶ所納経帳 をそのままにされていらっしゃる方はぜひこういった屏風仕立てもご検討ください。
表装に関するご相談は遠慮なしにご相談ください。