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仏教 経典 の歴史と種類 : 般若心経 | 加東市
仏教には様々な釈迦の教えを記した 経典 が存在しますが、実はこれらは全て釈迦が直接執筆した訳ではありません。お釈迦様が仏教を説いていた頃は(紀元前5世紀ごろ)マガダ語という言葉が使われていて文字も普及していたそうですが教えを書き記すのは敬虔さを損なうと考えられていたそうです。
お釈迦様が亡くなられた後も弟子たちの間でしばらくは口伝で整理編集されていたそうです。ここら辺はイスラム教とも少し似てますね。ムハンマドが神様(アッラー)の使いである天使(ジブリール)によって伝えられた啓示は当初はムハンマドが文盲だった為に弟子に口伝で伝えられたそうです。
その後、紀元前3世紀頃になって、「やっぱり 経典 が必要だね」という流れになっていくつかの 経典 がパ―リー語で書かれました。「経集(けいしゅう)」「法句経(ほっくきょう)」「長老偈(ちょうろうげ)」「阿含経(あごんきょう)」「ジャータカ」など。これらの経典を小乗経典と呼びます。
1世紀頃に大乗仏教が成立すると、大乗経典という物が多く書かれるようになります。[「釈迦の教えを忠実に守る」とした保守派を「上座部(じょうざぶ)仏教」、「今の時代に即して変化していこう!より多くの人達に悟りを開いてもらい救済しよう!」とした革新派を「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」と言います。] この大乗経典にはサンスクリット語(梵語)が使われ、中国で漢訳されて日本に伝わりました。
主な経典としては
1世紀・・・「大般若経」「法華経」
2世紀・・・「維摩経(ゆいまきょう)」
3世紀以降・・・「無量寿経」「阿弥陀経」「華厳経」etc
7世紀・・・「大日経」「金剛頂経」「理趣経」etc ←密教経典
「般若心経」とは3世紀頃に「大品般若経(だいぼんはんにゃきょう)」「小品般若経(しょうぼんはんにゃきょう)」など、「般若経」と呼ばれる経典群の教えをまとめた経典で、大乗仏教の教えや「空(くう)」の思想の真髄が266文字で凝縮されているのが特徴とされています。(「空」とは大乗仏教の根本的な教えで「あるはずのはずのものがない」という意味。諸行無常、諸法無我、縁起など仏教の基本思想から発展したもの。)
日本で読まれている「般若心経」は、玄奘が漢訳したもので、奈良時代に日本に伝わったと言われています。以来、「般若心経」は、重要な経典として、浄土真宗と日蓮宗を除く各宗派で、読まれ続けてきました。
今回はそんな「般若心経」が書かれた掛軸の仕立替を加東市にお住いのお客様よりご依頼いただきました。
お知り合いの書をされる方に書いていただいた物らしいですが質素な紙表装となっていたのをずっと気にされていたそうです。折れジワも増えてきたのでここらで思い切って仕立替を行おうと決意されご依頼されたそうです。
「般若心経」 経典 の掛軸仕立替完了
豪華な金襴裂地にて再表装いたしました。折れも回復しました。荘厳な雰囲気に仕上がって何よりです。さっそくお客様のご自宅に納品にお伺いさせていただきました。
お客様は真言宗で毎朝この般若心経を唱えるのが日課だそうです。完全に暗記されているそうです。(すごい(;’∀’))
この掛軸が綺麗に復活したので毎朝の読経にも張り合いが出るとの事で大変ご満足いただけました。ご依頼ありがとうございました。
弊社では遠方の方のご自宅にでも出張相談承ります。加東市にお住いのお客様で掛軸、巻物、衝立、屏風、額装など表装表具、修理修復などの事でお困りの方は是非ご相談ください。
般若心経の掛軸は真言宗の方からよくご依頼を受ける事があります。こちらの記事も良かったらどうぞ。