赤穂市は兵庫県の西部に位置する市。岡山県との県境であり、独特の文化のある地域です。

毎年年末に『忠臣蔵』としてテレビで放映されている赤穂浪士のお話はとても有名ですね。

 

地元の人、特に男性の方はこういった地元のお話に影響されてなのか義に厚い方が多いようになんとなく感じます。

今回はそんな 赤穂市

にお住まいのお客様から大巾の双鶴の掛軸修理のご相談を頂戴したお話をご紹介いたします。

こちらが修理のご相談を頂戴した掛軸。

 

紙本に描かれている作品なんですが随分とひどい折れが発生していますね。

このままの状態で放置しているとこの部分から裂けてきてしまうので早めの仕立替が必要です。

仕立替をする際に新しく裏打をすれば、ある程度軽度のシワは伸びるのですがキツいシワの箇所は紙の繊維が弱っているので裏打紙の裏から『折れ伏せ』と呼ばれる和紙を当てて補強する必要があります。

折れ伏せについてはこちらの動画をご参照ください。

 

折れの量が多いと折れ伏せの量も多くなり非常に時間がかかるので大変です。

こちらが仕立替が完了した掛軸です。

本紙に発生していた酷い折れも見事に仕立替で修復されました。

仕立替で取り替えた新しい裂地は前の裂地の色合いと似たような物をお客様が希望されていたので今回の仕立てに大変喜んでくださいました。

お話をお伺いするとご先祖様から大切に引き継がれてきた作品らしく本人も思い入れがあったようなので、またこうして新しい命が吹き込まれて飾っていただける事を嬉しく思います。

弊社は今回のように古い掛軸の仕立替や修理のご相談を承っております。赤穂市にお住まいの方でお困りの方は出張相談も承っておりますので是非お気軽にご相談下さい。