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アメリカにお住いのお客様から古い掛軸の修理依頼
弊社には世界各国から様々な掛軸のご相談が寄せられます。
傷んだ掛軸を修理して欲しいというご要望も非常に多く、弊社がお役に立てる機会があるのが嬉しく思います。
今回はそんな掛軸の修理依頼をアメリカにお住いの女性のお客様から頂戴したエピソードをご紹介させていただきます。
今回ご依頼いただいた掛軸がこちら。掛軸全体に折れジワが発生しています。
作品全体にうっすら汚れも発生しているので洗浄を行う事に致しました。
三面六臂(三つの顔に六つの腕)の姿なので阿修羅を描いた作品なのかなとも思いますが詳しくはわかりませんでした。
掛軸 修理工程
お客様と修理内容を確認し、裂地の選択もしていただきました。
今回の大まかな再表具のオペレーションの流れは以下です。
作品解体 (古い裂地や軸棒などを取り外していきます。)
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旧裏打紙を除去 (業界用語で「めくる」という作業)
↓
作品洗浄 (汚れ落とし)
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シミ抜き (洗浄では落ちないシミの除去)
↓
再表具
修理仕立替完了
掛軸の修理仕立替が完了いたしました。全体に発生していた折れジワも解消し、フラットな姿となり鑑賞しやすくなりました。
全体に発生していた汚れも洗浄により綺麗になりました。
阿修羅?の姿も生き生きと躍動感溢れる姿に生まれ変わりました。
弊社では今回のように酷い折れジワが発生した掛軸の修理、仕立替も行っております。
お困りの方は是非お気軽にご相談ください。