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赤穂市|大きく裂けた欄間額とシミのある茶掛掛軸の修理

兵庫県赤穂市の寺院様より欄間額と茶掛掛軸の修理をご依頼いただきました。


どちらも長年大切に受け継がれてきたお品でしたが、経年により汚れやシミが目立ち、全体に傷みが進んでいました。
特に欄間額は傷みが非常に激しく、作品が大きく裂けてしまっている危険な状態でした。

このままでは安心して飾ることはできず、早急な修理が必要な状態でした。
今回は、大きく裂けた欄間額と傷んだ茶掛掛軸をどこまで自然に修復できるのか、修理の考え方と仕上がりの変化が分かる事例としてご紹介します。
もっとも深刻だった欄間額の大きな裂けに対する方針
今回お預かりした中で、特に深刻だったのは欄間額です。
作品本紙が大きく裂けてしまっており、しかも一部には欠損も見られました。

ここまで傷みが進んでしまうと、見た目が悪いというだけではなく、作品としての安全性そのものが失われています。
当然、そのまま飾ることはできません。少しの振動や負荷でもさらに裂けが広がってしまう可能性がある非常に危険な状態でした。
こうした修理ではただ破れをふさげばよいわけではありません。裂けた箇所をできる限り自然につなぎ合わせた上で、欠損部分についても違和感なく鑑賞できるように整える必要があります。
掛軸の汚れやシミに対する方針
茶掛掛軸の方も、欄間額ほど激しい破損ではないものの、汚れやシミが全体に見られ、古びた印象が強くなっていました。

掛軸は一見すると形を保っていても、長年の経年によって本紙や表具全体に損傷が出ていることが少なくありません。そのため掛軸全体を見ながら適切に修理を進めていく必要があります。
今回のご依頼では、欄間額と掛軸の両方について、汚れやシミを除去し、再び気持ちよく飾れる状態へ戻すことが大きな目的となりました。
工程の山場|額の裂けを最大限につなぎ合わせ、自然に見えるよう補彩
今回の修理で最も重要だったのは、欄間額の大きな裂けへの対応です。
大きく裂けた作品は、少しでも処置を誤ると裂けがさらに広がったり、周囲の弱った部分に新たな負担をかけてしまったりします。
そのため、慎重に状態を見極めながら、裂けた箇所を最大限につなぎ合わせていきました。
また、欠損している部分については、そのままでは鑑賞上の違和感が大きく残ってしまいます。そこで周囲との調和を見ながら補彩を行い、全体として自然に見えるように整えました。
大切なのはただ綺麗に直したように見せることではありません。作品本来の雰囲気を損なわず、無理のない形で自然に鑑賞できる状態へ戻すことです。
汚れとシミも除去し、作品全体の印象が大きく改善しました
欄間額、茶掛掛軸ともに、汚れやシミの除去も行いました。


長年蓄積した汚れやシミは作品全体を重たく見せる大きな要因になります。こうした汚れを丁寧に整えることで、書の表情や作品本来の雰囲気が見えやすくなります。
特に欄間額は裂けの補修だけでなく全体の汚れも改善されたことで、修理前とは印象が大きく変わりました。
茶掛掛軸も全体がすっきりと整い、掛けた時の見映えがかなり良くなりました。
危険な状態だった欄間額も元の裂けがわからないレベルまで復活しました
修理後の欄間額は、修理前の激しい傷みが嘘のように落ち着いた姿へ戻りました。
あれほど大きく裂けていた部分も最大限につなぎ合わせることができ、補彩によって欠損部分も自然に見えるように整いました。
結果として、元の裂けが強く意識されないレベルまで回復させることができました。
茶掛掛軸も、汚れやシミで重たく見えていた印象が改善され、再び安心して飾れる状態になりました。
どちらも、これから先もう一度大切に受け継いでいける姿に戻せたのではないかと思います。
ご先祖から受け継いだお品が綺麗に修復され、お客様にも大変喜んでいただけました
修理完了後は、お客様のご自宅へ納品いたしました。
今回のお品は、ご先祖から受け継がれてきた大切なものだったそうです。そのため、綺麗に修復された姿をご覧になり、お客様にも大変喜んでいただけました。
代々受け継がれてきたお品は単なる古い道具や飾り物ではありません。ご家族やお寺の歴史が込められた大切な存在です。
そのようなお品をこれから先もまた飾っていただける状態へ戻すお手伝いができたことを弊社としても大変嬉しく思っております。
傷みの激しい掛軸や額装作品も、まずはご相談ください
掛軸や額装作品は、傷みが進むほど修理の難易度も高くなります。しかし、今回のように大きく破れた作品や汚れが進んだ作品でも、状態によっては再び飾れる状態へ戻せる場合があります。
弊社では、作品の状態をしっかり確認した上で、無理のない修理方針をご提案しております。
寺院のお品や、ご家庭で代々受け継がれてきた掛軸、額装作品の傷みでお困りでしたら、どうぞ弊社までご相談ください。