四国八十八ヶ所納経軸の掛軸表装|デンマーク在住のリトアニア人のお客様

近年、海外の方で四国八十八ヶ所を巡られる方が増えています。弊社にもこれまで数多くのお客様が四国八十八ヶ所の納経軸の掛軸表装のご依頼をしてくださいました。

今回はデンマークから来日し、四国八十八ヶ所を巡られた方の納経軸掛軸表装依頼についてのエピソードをご紹介させていただきます。

納経軸を掛軸にしたいというお問い合わせ

最初のご相談はメールからでした。

内容はとても明快で、四国八十八ヶ所の納経軸を掛軸にしたいこと、まだ高野山へのお参りが残っていること、そして来店予約をどのように取ればよいかというものでした。

この時点では、まだ裂地の色柄や仕立ての細部にまで話は及んでいませんが、巡礼の納経軸をきちんとした形で残したいというお気持ちははっきり伝わってきました。

その後の返信では、お礼参りの朱印と高野山分の朱印も含めて九十の印がそろった状態で持参したいこと、来店希望日時が具体的に示されました。

ご来店いただき、実際に裂地をご覧いただきました

その後、アポイントの日時にお客様が実際に弊社までご来店くださいました。

店頭では裂地の候補を実際に見ながら、どのような雰囲気で仕立てるかを一緒に考えていく流れとなりました。

納経軸表装では裂地選びが仕上がりの印象を大きく左右します。ここが面白いところである一方、正直、簡単には決め切れないところでもあります。

お客様は来店後のやり取りの中でも、緑色系統の裂地に強い関心を示されていましたので、今回はこちらの裂地の組み合わせで表装する事となりました。

帰国後、裂地を見直したいというご相談をいただきました

表装の仕様も決定し、表装作業の準備を進めている中、ご帰国後のお客様から、来店時に撮った裂地の写真を何度も見返しているうちに、もう一度考え直したくなったという率直なお気持ちが書かれたメールが届きました。

納経軸は長い時間をかけて巡礼し、ご自身で作り上げた唯一無二のアート作品であるので色々と熟考されることはごく自然なことだと思います。

実際の文面でも、「気が変わってもまだ間に合うか」と非常に丁寧に相談してくださいました。

幸いにも商談後、早めにご連絡くださっていたので弊社では、変更はまだ可能であること、店頭で見た裂地の候補番号、そしてカタログに載っていない緑系の裂地も追加でご案内できることをお伝えさせていただきました。

ここから今回の案件は単なる来店型の打ち合わせではなく、帰国後の丁寧な再提案へと進んでいきます。

緑系の裂地候補を資料にまとめてご提案

お客様が特に気にされていたのは緑系の裂地でしたので追加の緑系候補も含めた資料を整理してお客様にお送りさせていただきました。

写真点数が多かったため、一通で済ませるのではなく、いくつかのファイルに分けて送りました。


このあたりはかなり地道な作業ですが、遠方のお客様にとっては、ここが裂地を見比べるための大切な判断材料になるため、できる限り丁寧に情報を整理してお送りしました。

お客様は「松の小枝」柄の裂地に惹かれ、次の裂地の選定へ

追加資料をご覧になったあと、お客様は「松の小枝」柄の緑系の裂地に強く惹かれていることを伝えてくださいました。

緑ではあるものの強すぎず、明るく上品で、全体によく合いそうだと好印象だったようです。

次にこの緑の内側に使う裂地の選定に話は移り、こちらもお客様のご希望をベースに様々な裂地をご提案させていただきました。

最終的に、小花文様を軸とした組み合わせに決まりました

数日かけて比較されたうえで、お客様は中廻し候補の中では小花文様を最も気に入っているとご返信くださいました。最後に一文字裂地の選定になり、こちらからは緑系の主裂と金茶系の中廻しをやわらかくつなぐよう、やさしいベージュ白系の裂地を提案しました。

これに対してお客様からは、「とてもよく合っている」「一文字裂も美しい」とのお返事を頂戴し、完成を楽しみにしてくださっていました。

納経軸表装は裂地が決まってからが本番です

裂地が決まれば終わりではなく、そこから実際の表装制作に入ります。

四国八十八ヶ所の納経軸は多くの朱印や墨書が存在する為、一般的な作品以上に慎重な取り扱いが必要です。

表装では水を使う工程が多いため、まず色止めを行い、にじみのリスクを抑えたうえで裏打ちや仕立ての工程を進めていきます。

今回の案件でも、納経軸表装の基本工程に沿って制作を進めました。

一つ一つの裂地の柄や向き、汚れなどをチェックしながら丁寧に掛軸に組み上げていきました。

完成のご連絡とお客様からのお返事

ついにお客様の四国八十八ヶ所の納経軸の掛軸が仕上がりました。


完成報告のメールでは、写真を添えて、仕上がりがとても美しくまとまったこと、最終確認のうえで発送に進むことをお伝えしました。

時間をかけて選んだ裂地が、ようやく一幅の掛軸として形になった瞬間でした。

その後、お客様からは『本当に美しい』『辛抱強く最適な組み合わせを一緒に探してくれてありがとう』というお気持ちのこもったお返事を頂戴いたしました。完成した掛軸そのものだけでなく、そこへ至るまでのやり取りも含めて評価してくださっていたことが分かり、大変嬉しく感じました。

今回は出来上がった掛軸だけでなく、そこへ至る過程そのものが非常に良い仕事になった案件でした。

お客様の声

実際に掛軸を受け取られたお客様からこのような素晴らしいレビューを頂戴する事が出来ました。

6月にアートノムラを訪れました。四国遍路の納経軸を掛軸に仕立ててもらいたかったのです。智子さんが親切に、様々な選択肢(予算に合わせて選べるオプションがたくさんあります)を丁寧に説明してくれました。掛軸はアートノムラに預け、仕立てと発送をしてもらいました。 帰国後も智子さんとメールでやり取りを続け、最終的な仕上がりを完璧に仕上げてもらいました。出来上がった掛軸は、私にとってとてもパーソナルで特別なものになりました。 四国遍路を旅する方には、アートノムラをぜひお勧めします。また訪れて、日本の美術についてもっと学びたいと思っています。

I came to Art Nomura in June. I wanted my Shikoku pilgrimage scroll mounted into a kakejiku. Tomoko-san helped me out, walking me through all the options (many options for very different budgets are available). My scroll stayed in Art Nomura to be mounted and shipped.
When I got home, I continued having email exchanges with Tomoko-san, who helped me finalise the look to perfection. The result feels very personalised and very special to me.
I recommend Art Nomura to any pilgrim. And I would like to visit again and learn about Japanese art.

まとめ:納経軸表装のご相談は是非弊社まで

四国八十八ヶ所の納経軸の掛軸を表装する際には様々な選択肢の中からご自身の好みに合ったものを選んでいただきたいと弊社では考えています。

その中で弊社の持っている知見がお客様の判断の支えになれれば大変嬉しく思っております。

四国八十八ヶ所の納経軸を掛軸に仕立てたいがどのように相談すればよいか分からない。

あるいは、裂地選びで迷っている。

そのような方は、どうぞ一度弊社までご相談ください。納経軸の状態とご希望を拝見しながら、無理のない形で、最も美しく収まる方向をご一緒に考えてまいります。

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    CEO Message

    あなたと掛軸との懸け橋になりたい


    掛軸は主人が来客に対して季節や行事などに応じて最も相応しいものを飾り、おもてなしをする為の道具です。ゲストは飾られている掛軸を見て主人のおもてなしの気持ちを察して心を動かす。決して直接的な言葉や趣向ではなく、日本人らしく静かにさりげなく相手に対しておもてなしのメッセージをおくり、心をかよわせる日本の伝統文化です。

    その場に最もふさわしい芸術品を飾り、凛とした空間をつくりあげる事に美を見出す・・・この独特な文化は世界でも日本だけです。

    日本人が誇るべき美意識が詰まった掛軸の文化をこれからも後世に伝えていきたいと我々は考えています。



    代表取締役社長
    野村 辰二

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    会社概要

    会社概要

    商号
    株式会社野村美術
    代表取締役
    野村辰二
    本社
    〒655-0021
    兵庫県神戸市垂水区馬場通7-23
    TEL
    078-709-6688
    FAX
    078-705-0172
    創業
    1973年
    設立
    1992年
    資本金
    1,000万円

    事業内容

    • 掛軸製造全国卸販売
    • 日本画・洋画・各種額縁の全国販売
    • 掛軸表装・額装の全国対応
    • 芸術家の育成と、それに伴うマネージメント
    • 宣伝広告業務
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