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納経帳 を 金屏風 に仕立てる
霊場巡りをする際に、 納経帳という帳面にそれぞれのお寺の朱印を集められる方が多いです。
巡った日時なども記されているのでアルバムのようで思い出を振り返られるのにも良いですね。
以前、西国三十三ヶ所の 納経帳屏風仕立はご紹介させていただきました。
今回は珍しい越後三十三観音霊場の納経帳を金屏風仕立にして欲しいというご要望でした。
ちなみに三十三観音霊場ってどれだけあるのか気になったので調べてみたのですが知らないのも含めてかなり沢山あるんですね。
観音菩薩霊場
日本百観音
西国三十三所
坂東三十三箇所
秩父三十四箇所
東海百観音
三河三十三観音霊場
尾張三十三観音霊場
美濃三十三観音霊場
豊川稲荷
出羽百観音
最上三十三観音霊場
庄内三十三観音霊場
置賜三十三観音霊場
ぼけ封じ三十三観音霊場
ぼけ封じ関東三十三観音霊場
ぼけ封じ近畿十楽観音霊場
北海道
北海道三十三観音霊場
東北
奥州三十三観音霊場
津軽三十三観音霊場
岩手三十三観音霊場
仙台三十三観音霊場
秋田六郡三十三観音霊場
秋田三十三観音霊場
最上三十三観音霊場
信達三十三観音霊場
会津三十三観音霊場
安積三十三観音霊場
関東
猿島坂東三十三観音霊場
足立坂東三十三観音霊場
佐野板東三十三箇所
新上州観音霊場三十三カ所
児玉三十三霊場
武蔵野三十三観音霊場
狭山三十三観音霊場
高麗坂東三十三観音霊場
足立坂東三十三観音霊場
忍領三十三観音霊場
江戸三十三箇所
準西国稲毛三十三観音霊場
鎌倉三十三観音霊場
北信越
北陸観音霊場
北陸白寿観音霊場
越中観音霊場
高岡市新西国三十三箇所
金沢三十三観音霊場
能登国三十三観音霊場
若狭観音霊場
信州筑摩三十三カ所観音霊場
東海
遠州三十三観音霊場
信濃三十三観音霊場
飛騨三十三観音霊場
西美濃三十三霊場
東海白寿三十三観音霊場
愛知梅花三十三箇所観音霊場
伊勢西国三十三所観音霊場
知多西国三十三所霊場
近畿
新西国三十三箇所
近畿楽寿観音霊場
洛西観音霊場
洛陽観音霊場
近江西国三十三箇所
江州伊香観音霊場
湖国十一面観音霊場
川辺西国三十三霊場
河内西国三十三霊場
明石西国三十三霊場
福原西国三十三霊場
氷上郡西国三十三霊場
播磨西国三十三箇所
摂津国三十三箇所
和泉西国三十三箇所
熊野西国三十三箇所
和歌山西国三十三箇所
茶之寿観音霊場
中国
中国三十三観音霊場
瀬戸内三十三観音霊場
四国
四国三十三観音霊場
阿波西国三十三観音霊場
阿波秩父観音霊場
さぬき三十三観音霊場
伊予道前道後十観音霊場
土佐西国三十三観音霊場
九州
九州西国三十三箇所
国東半島三十三箇所
筑後三十三観音霊場
相良三十三観音霊場
海外
韓国観音霊場(韓国)
韓の国三十三観音聖地(韓国)
台湾三十三観音霊場(台湾)
-Wikipedia より抜粋-
海外にまであるとは・・・恐るべし(汗)
今回は金の二曲屏風に仕立てて欲しいというご要望だったのですが、合計で46枚になったので左右均等の大きさにする為に右側に「南無阿弥陀仏」という六字名号を書道家に書いていただいた物を入れる事にいたしました。
周りの裂地は「蓮華柄」が希望だったので納経帳を廻す裂地は「赤富田」にいたしました。(鉄板の組み合わせです。)
納経帳 屏風 製作開始
均等の大きさに納経帳をカットし、それぞれを裏打した後に筋に併せて貼り合わせていき組みあげていきます。
組み間違いのないよう、細心の注意を払いながら綺麗に組み上げていきます。等間隔に綺麗に組んでいくのは想像以上に集中力を要します。
納経帳が組みあがればいよいよこの金屏風に貼りこんでいきます。
5.7尺・・・で、でかい・・・(汗)
170cm越という事は男性の背丈ほどの屏風になります。
組みあがった納経帳を貼りこむ為に、全体に水分を与えます。納経帳の和紙は掛軸作品などの和紙と比べると随分と分厚いので多量の水分を吹きかけます。
紙は水分を与えると伸びる性質を持っているので、水分を与えたばかりの状態では随分とボコボコします。
四辺にしっかりと糊をつけていきます。(「袋張り」と言います。)
袋張り
額や襖(ふすま)などを張るとき,紙の周囲にだけ糊(のり)をつけて他の部分は浮かして貼ること。
実際に金屏風に貼りこみます。一発勝負でやり直しが出来ないので細心の注意が必要になります。
狙い通りの位置に貼れているか確認します。
上下左右の位置と直角、水平がきちんと出ているか何度も色々な場所で確認を行います。
片面が完成しました。次はもう片側を貼りこみます。左右の位置に違いが無いようにこちらも細心の注意が必要です。
貼りこみが終われば、作品を上から押さえてしっかりと接着します。また余分な水分や糊もきちんと拭き取り、処理します。
左右無事に貼り込みが出来たら乾かします。
納経帳 屏風 仕立完成
乾いた後、作品にシワが無くピシッと貼れていれば問題なしです。男性の背丈ほどある金屏風なので迫力がありますね。思い出の納経帳がひとつの作品となり、家で飾られるのは表具を請け負う者としても本当に嬉しい限りです。
納経帳の屏風仕立のご相談は是非弊社まで。