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掛軸用の紙ってどこで買ったら良いの?軸装表具出来る紙。
ありがたい事に弊社のHPやYouTubeチャンネルは様々な方に見られており、いろいろなお問い合わせを頂戴いたします。
中にはプロ、アマ問わずクリエイター様からのお問い合わせもあります。
そんなクリエイターさんからたまに聞かれるのが
『掛軸用の紙ってどこで買ったら良いですか?』
という質問。
和紙ならなんでも掛軸に出来そうなイメージですが残念ながらそうではありません。
掛軸は巻いたり広げたりする行為を繰り返すので薄くてしなやかな素材でなければ表具出来ません。
硬い素材を掛軸にして巻こうとするとバキバキに折れてしまいます。硬くて厚い画用紙を無理やり小さな径で巻こうとするとバキバキに折れてしまうイメージです。
一口に和紙と言ってもいろいろな種類があり、かた~い和紙や分厚い和紙もあって掛軸にできないような物もあるんです。
以前、芸大生の作品を掛軸に表装したという動画をご紹介させていただいたのですが、掛軸用の作品を初めて描いたらしくとても硬い雲肌麻紙という和紙を使用されてました。
この時はちょっとした裏技…という程の物でもないのですが条件付きで巻けるような形にして納品したのですが、やはりなかなか知られていない方が多いようです。
日本画を描く人であっても額絵しか描いたことがない方にはこの和紙の薄さやしなやかさの感覚というのはわかりにくいのだと思います。
どこで買ったら良いか?
ではそんな掛軸用の薄くてしなやかな和紙はどこで買ったら良いかという事ですが、ぜひお近くの書道用品店や画材屋さんでお探しください。
ネットでも買えなくもないのですが、表記で「掛軸用」などと記していない場合が多いので難易度高めです。
多分「水墨画用 和紙」などで調べたら販売しているお店が出てくると思いますが、厚みとかまでは記していないですし、表記されていても「中厚」などと表記されているので『それ何基準?』みたいなのが結構多いです。
どうしてもネットで購入されたい場合はお店に『掛軸表具出来る和紙はどれですか?』と問い合わせした方が無難です。
でもまぁそれよりかは実際のお店に行って確かめた方がやっぱり良いと思います。
何故なら和紙の厚みもそうですが、微妙な色とか風合い、テクスチャ、光沢などは写真では伝わらないですしお店の人に色々相談しながら見比べて選んだ方が楽しいと思います。
ちなみに神戸であれば一応2店舗ご紹介できるお店があります。
まず一つ目は三宮にある「ユザワヤ」という手作りホビー材料の大型専門店。
4階に何種類か置いてます。
ユザワヤは全国的に展開していますが画材とかを置いているお店は限られてくるのでご確認ください。
二つ目は元町の商店街にある書道用品店の「みなせ」。
老舗で種類も多く専門知識も豊富なスタッフさんがいらっしゃいます。
和紙だけでなく筆なども多く置いているので色々と見ていると飽きないです。
HPは掲載情報が多すぎるので恐らくここから発注するのは難しいと思いますので直接電話で相談したらもしかしたら対応してくれるかもしれません。
神戸に来れない方は、ぜひお近くの書道用品店や画材屋さんを探して『掛軸用の和紙はどんなのがありますか?』って聞いてみてください。
お気に入りの和紙が見つかれば幸いです。