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兵庫県学校厚生会指定店: 淡路島 の 学校 から 額の修理依頼
学校 には色々な額が飾ってあります。体育館に校歌の額があったり、校長室や職員室など色々な所に飾られているのをよく見かけます。その額が 学校 にある由来などに意外なエピソードがあったりしてお伺いしてみる結構面白いものです。
弊社には学校に飾られているそんな額の修理の依頼も来ます。今回は兵庫県の 淡路島 にある小学校からのご依頼。早速お伺いさせていただきました。
ご依頼いただいた淡路島にある小学校
まず最初のご相談は校長室に飾られている風景画。かなり大きな額で立派な水墨画です。淡路の風景が描かれているそうです。アクリルやガラスで作品の表面が覆われていないので随分と汚れている状態でした。
次は職員室に飾られている額です。こちらも表面には何も保護材がなされていないので随分と危険な状態です。下の木でバランスをとっているのも危険な額の取付け方です。
最後は会議室のような部屋に飾られている額。校長室に飾ってあった水墨画と同じ作者のようです。こちらも随分と傷んでいるのと職員室の額と同じく取付け方が危険ですね。
額の裏側。ボロボロになっているのと大量の埃を被っておりました。
以上3点の額装の仕立替という事で工場に持って帰りました。
額装 修理前
作品全体が汚れで茶色くなってしまっています。アクリル板などの保護材がない状態で長期間飾られていたので作品の風化が随分と進んでいる危険な状態です。
実は3つの作品の中で一番傷みが激しかったのが下の写真の額。作品から旧裏打紙を除去しようとすると作品自身の劣化が激しく非常に脆い状態でした。作品に水分を与えると普通はしんなりとして弾力性が出るのですがほとんど蘇らない危険な状態でした。
本紙に和紙特有の粘り気がなく壊れやすく脆い「サクい」状態でした。
下の写真の風景作品も随分と「サクい」状態でした。
それぞれ旧裏打ち紙を除去し、作品を洗浄し、新たに裏打ちをして新しい額に貼りこみいたしました。
この作品ではないですが上記の作業の様子を知りたい方は下記の動画をご参照ください。
旧裏打紙除去(めくり)
作品洗浄
作品裏打
新しい額に再び貼りこみました。大きい作品なので貼りこむのも苦労いたしました。
額装 修理後
汚れも随分と落ち綺麗になりました。アクリル入りの額装に仕立て替える事により作品の劣化を防ぐことが出来ます。
サクサクだったので一番苦労した下の作品も綺麗に額装し直せました。
下の作品も墨の風景がくっきりと浮かび上がってくるようになりました。
学校 へ納品 取付
校長室に再び飾りました。大きな額だったので修理中、額が不在になっているとガラーンと間が抜けたような雰囲気でしたが再びあるべき所に飾られて部屋全体が落ち着きました。
こちらは以前は額の取り付け方が非常に危険な状態だったので金具を下に取り付け後ろの釘と3点で支えるように設置いたしました。
こちらも金具を下に取り付け3点で取り付けを行いました。安定した状態ですので額の落下の恐れがなくなりました。
修理を請け負わせていただいた学校からも「見違えるようだ。やっぱり額が入ると落ち着くな~」と感謝の言葉をいただけました。
ご満足いただけて何よりです。
学校にある古い額の修理のご相談は是非弊社までお問い合わせください。