加藤智は現代日本画壇において絹本水墨画のスペシャリストであり多くの秀作を残している。絹本水墨画の巨匠である児玉希望直伝の技術を受け継ぎ、多彩な表現が彼の持ち味である。この技術に関しては兄弟子である杉原元人ですら教わる事はなかったという。現代日本画壇の中ではこの絹本水墨画の技術を扱える作家は珍しく、加藤智がそのフィールドにおいて他の追随を許さない人気を得ている所以である。

児玉希望(1898-1971)
日本画家。日本芸術院会員。川合玉堂の高弟。日本画壇の巨匠の一人。多くの高い画技を持っていたが、特に絹本水墨画に関しては高い評価を世界から得ている。

杉原元人 (1912-2009)
日本画家。日展参与。80年代以降日本画壇を牽引した日本画家。