1995年より毎年漢字の日の12月12日に、財団法人日本漢字能力検定協会主催によりその年の世相を漢字一字で表現する「今年の漢字」が清水寺で発表される。発表時には、清水寺の奥の院舞台にて、貫主により巨大な半紙に漢字一字が揮毫される。
森清範は清水寺の貫主であり、今年の漢字を毎年揮毫することでも知られている。その為、能書家としても有名であり書作品は非常に人気が高い。
南無釈迦牟尼佛は釈迦如来を信じる、帰依するという意味を持ち、これを記した釈迦名号の掛軸は禅宗（曹洞宗、臨済宗、黄檗宗）の佛事で使われる。本作品は森清範によって揮毫された南無釈迦牟尼佛であり、非常に洗練された書体が美しい。佛事掛という道具物という面だけではなく美術品としても価値のある作品である。