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掛軸のシワや折れは早めの修理が大切: 赤松真葊 の書 | 赤穂市
掛軸は巻いて保管するため長期間使用するとどうしてもシワが発生してしまうという宿命を持っています。シワが折れに発展し、その数が増えてくると掛軸の見た目が良くありません。なるべく早めに表装仕立替することをお勧めします。
今回、弊社にご相談いただきましたのは兵庫県赤穂市にお住まいのお客様。このお客様は骨董品の収集家であり、特に赤穂地域に関係する人物の作品のコレクターです。
今回のご依頼品はこの地域に深く関係している赤松一族の 赤松真葊 (あかまつしんあん)の書です。
赤松真葊 あかまつしんあん (1788-1849)
赤松蘭室の五男。名は宏、字達夫、俗称宏平。博文館督学。天保十二年(一八四一)の博文館改革の直後にもうけられた加里屋の郷校の校師を兼任した。郷校は札座の跡に建てられていたが、弘化四年(一八四七)に取り払われた。また、私塾尚友館は真葊が開いたもので、養子大川在勉(赤穂藩少属、博文館教授)が跡を継いだ。嘉永二年に没し、大蓮寺に葬られた。享年六十二歳。
赤穂地域に関わるその他の有名な人物についてはこちらをご参照ください。
随分とシワと折れが掛軸に発生しています。これだけ多くのシワや折れが発生していると作品の見た目が悪く飾る事が出来ません。せっかくの大切なコレクションもこれでは宝の持ち腐れとなってしまいます。
幸いにも本紙に汚れやシミなどの大きな損傷はなかったので仕立替様するだけで綺麗になりました。こちらが仕立替をした掛軸です。
修理する前の表装は天地が長かったので今回バランスよく整えました。
シワが無くなるだけで見た目が全然違って見えます。裏打を新しくする事によりこういった折れやシワもしっかりとまっすぐに伸びます。これでまたお気に入りのコレクションとしてお客様の床の間に飾っていただけます。
掛軸のシワは放置しておくと折れにつながり、さらには損傷の原因となってしまいますのでなるべく早めに表装仕立替をすることをお勧めいたします。赤穂市 で掛軸仕立替のご相談はぜひ弊社までご相談ください。
掛軸の修理修復工程をより詳しくご覧になられたい方は以下の動画で徹底解説しています。全4回に渡る長編の解説付の動画ですのでご興味ある方は是非ご覧ください。