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五穀豊穣を願い常時掛として飾られる天照皇大神の掛軸 | 丹波篠山市
日本の最高神である天照大御神は太陽の神として考えられている為、五穀豊穣を願い農家をされている方の床間に常時掛として飾られている場合が多いです。
今回はそんな 丹波篠山市 (旧篠山市)にお住まいの農家のお客様から古く傷んだ天照大御神の掛軸修理のご依頼を頂戴いたしました。お預かりしましたのがこちらの掛軸。
『照』の文字が大きく裂けてしまっている酷い状態です。その他にも破損箇所が複数あり、今すぐ修理を行わなければならない危険な状態でした。
旧裏打紙を除去してみると幸いにも欠損箇所がほとんど無く上手くつなぎ合わせた状態で新しい裏打を行えば最小限の補彩作業で済みそうです。
破れている箇所には肌裏打を行った後ろ側から折れ伏せと呼ばれる薄い和紙を接着させ補強をして再発防止に努めます。折れ伏せの様子は下の動画をどうぞ。
こちらが修復が完了した掛軸。見比べてみるとしっかりと修復が行われ、自然な形で仕上がっているのがわかります。
一文字には天皇家の紋である菊が織り込まれた裂地を使用させていただきました。
弊社では遠方への出張相談も承っております。丹波篠山市 で掛軸や巻物、額、屏風、衝立などの表装修理で悩まれていらっしゃる方は是非弊社にご相談下さい。
もし掛軸にシミが発生してしまっていたらこちらの掛軸のシミ抜き作業の動画をご参照ください。
掛軸の修理修復工程をより詳しくご覧になられたい方は以下の動画で徹底解説しています。全4回に渡る長編の解説付の動画ですのでご興味ある方は是非ご覧ください。