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紙人形を飾って遊ぶ古い掛軸の修理 | 南あわじ市
昔の掛軸の修理をしていると変わった掛軸に遭遇する事があります。今回、南あわじにお住まいのお客様からお預かりした掛軸はこちら。
上は二つの台座が、下は松に日の出の掛軸なんですが何か物足りないですよね…主役がいないというか…そして不自然な変色が見受けられます。
なんとこの掛軸…
紙人形を直接差し込んで飾るという仕組みになっているですね。
上がお雛様、下が高砂の図になりましたね(スゴイ!)
もちろん人形の位置を変える事は出来るんですが構図的におかしくなるので自然と人形を飾る位置は決まってしまいます。
なのでなぜわざわざこのような人形を飾れる仕組みの掛軸にしたのかはよくわかりません。(最初から絵で全て描いていても良かったんじゃないかな〜なんて思ったりもしますが、普通と違うプレミア物の立ち位置だったのかもしれませんね。)
普通の掛軸の仕立替と違い、元の掛軸と同じように人形が飾れる仕組みにしなければならないので元の掛軸を参考に製作いたしました。
結構ややこしかったです(汗)
仕立替をした掛軸がこちらです。
やっぱり何も飾っていないと寂しいですね(汗)
人形を飾った状態がこちらです。
おぉ!やっとサマになりましたね。
お客様も昔から自宅にあった掛軸で実際に幼い頃にこの掛軸で遊んだ事があったそうなので修復されて喜んでおられました。
もちろんこれで今遊ぶわけではないですが昔の事を思い出しながら飾れるので修理に大変喜んで下さいました。
弊社は今回のように少し変わった掛軸の修理にも対応しております。お困りの方いらっしゃいましたら遠慮なしにご相談下さい。