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衝立 の修理、仕立替(貼り替え)相談 | 朝来市
衝立(ついたて)は、日本の家屋(とりわけ、伝統的家屋)で用いられる、パーティション(間仕切り)用家具の一種。
襖障子・板障子・組子などといった障壁に使える物に台脚を取り付けることで自立する調度品に仕立てたもので、屋内にて、間仕切り、目隠し、風除け、装飾性・芸術性などを目的に用いられます。
我々のような表具屋に相談にくる衝立は木の組子に和紙と裂地で下貼りを施した物に裏打した作品を貼り込んだ物がほとんどです。
今回はそんな衝立の修理のご相談を但馬の朝来市にお住まいのお客様より頂戴したお話をご紹介させていただきます。
今回のご相談品はこちら。
なかなか迫力のある虎の作品ですね。家の玄関付近に置いて使われていたそうです。
ただ長年の汚れが付着している上にマジックでの落書が…(T . T)
目玉も見事に塗られてますね…(^^;;
筆圧が酷くてひっかき傷のようになってますね。
小さな穴もちらほら…。
表装工程
今回の大まかな作業の流れは以下です。
分解 (衝立の枠と台座を分解してパネルのみ取り出します。)
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作品周りカット (パネルから作品のみカット。)
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旧裏打紙を除去 (作品の裏側から旧裏打紙をめくって除去していきます。)
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洗浄、シミ抜
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特殊汚れ除去
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作品裏打
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パネル下地準備 (パネルに下地と裂地を貼り込みます。)
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作品をパネルに貼り込む
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パネルを衝立の枠と台座に再装着
虎の衝立修理完了
長い工程を経て虎の衝立の仕立替が完了いたしました。
マジックやボールペンの痕も今回は何とか綺麗にする事が出来ました。綺麗になるかどうかはケースバイケースなのでやってみなくてはわからなかったのですが今回は上手くいってなによりです。
虎の迫力もよみがえりましたね。お客様のご自宅でまた活躍してくれそうです。
弊社では衝立の仕立替や修理も承っております。ご相談ございましたら遠慮なしにご用命ください。