ニュース/ブログ
書道リクエスト: 希望の内容を書道家に揮毫してもらい掛軸製作 | アメリカ
弊社は海外のお客様からのご依頼も受け付けております。
ありがたい事に取引実績のある国は40ヶ国を越え、色々な国の人たちと掛軸を通して交流が出来る事を本当に嬉しく思います。
そんな海外のお客様からの掛軸に関するご依頼ですが、やはり少し日本人がオーダーする物とは異なっている変わった内容もございます。
今回はそんな少し変わった掛軸の製作依頼を頂戴した際のお話をご紹介させていただきます。
アメリカのお客様からの問い合わせ
ご依頼いただいたのはアメリカの男性のお客様。
お話をお伺いするとどうもご自身の希望の内容を日本語の書道で書道家に揮毫してもらい、その作品を弊社で掛軸にして欲しいというリクエストでした。
弊社はこれまでもお客様のリクエストにあわせて弊社の契約書道家に揮毫を依頼して掛軸に製作した事がございます。
下の記事は知り合いのマレーシア人ムスリム(イスラム教徒)の方からご依頼を受けてオリジナル掛軸を製作した例です。
価格は揮毫する文字量や内容の複雑さ、作品サイズ、表装裂地のグレードなどによって異なってきますので、まずはお客様にどういった内容を揮毫してほしいかをお伺いいたしました。
お客様の揮毫してほしい内容は以下の通りです。
彼の者は常に独り
故に、生涯に意味はなく。
つ・・・つらいですね・・・。
どうしてこんな悲しい内容の掛軸が欲しいと思ったのかは気になりますがプライベートな事なのでそこには触れず、製作可能かどうかのみに焦点を絞って話を進めました。
もちろん揮毫してもらう事は可能なので、こちらからのアドバイスとしては日本の書道では句読点は書かないのが一般的ですのでそのことをお伝えさせていただきました。
お客様からのリクエストとしては文章をきちんと二行に分けて書いてほしい事と書体がPCのフォントのように機械チックになってemotionlessにならないようにして欲しいという事でした。
もちろん弊社の契約している書道家様は心得ていらっしゃいますので問題ない旨を伝えると商談成立となり、お支払いを頂戴し、製作スタートとなりました。
書道作品完成
書道家様にご依頼していた作品が仕上がってまいりました。
読みやすい綺麗な書体なのですが、決してemotionlessにはなっておらず躍動感も感じられる仕上がりにとりあえずはホッとしました。
契約している書道家様の実績を考えると大丈夫だという事はわかってはいるのですが、それでもやはり発注する時は「きちんとこちらの意図が通じているか」や「希望通りの仕上がりであがってくるか」など心配なものです。
この出来ならきっとアメリカのお客様も喜んでもらえると自信を持てたので、ここからは弊社の仕事である表装作業です。
リクエスト掛軸完成
「孤独の掛軸」がついに完成いたしました。(こちらで「孤独の掛軸」と勝手に命名してしまいましたww。だって内容が寂しい内容なんだもん…)
落ち着いた色合いの裂地でお仕立したので、なかなか全体的に引き締まった印象を受ける仕上がりですね。
お客様からは「シンプルな表装」というリクエストだけを頂戴しておりましたので、こちらの感覚でお仕立させていただきました。
完成のご報告を行い、早速アメリカのお客様の方にお送りさせていただきました。
お客様からのフィードバック
無事にお客様の元に届き、感謝のメールを頂戴いたしましたので以下にご紹介させていただきます。
とても感謝してくださっているのが伝わってくる内容に我々、Team Nomuraのメンバーも感激しております。
お客様がご自宅で飾られている様子の写真も送っていただけましたのでご紹介させていただきます。
こちらが想像していた以上に格好よく飾ってくださっているので嬉しく思います。
掛軸の下のアンティーク調の木製家具が掛軸と引き立てあっていて良い味を出していますね。
書道家様に揮毫していただき、弊社で製作したお客様ご希望の掛軸にお客様が満足してご自宅で楽しまれているのを想像すると感無量です。ご依頼ありがとうございました。
弊社は今回のようにお客様の揮毫してほしい内容を書道家様にご依頼して作品を仕上げていただき、掛軸に製作する事も承っております。
何かご希望の内容がございましたら遠慮なしにご相談ください。
MOVIE: 外国人からの変わった掛軸オーダー集Vol. 01 | イギリス、マレーシア、タイ、アメリカ