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西国三十三観音霊場掛軸表装依頼 | 相生市
西国三十三ヶ所巡りは日本最古の巡礼路です。大阪、京都、奈良、和歌山、兵庫、滋賀、岐阜の2府5県に点在する33の観音菩薩を祀る寺院を巡る、まさに“旅”という言葉がふさわしい行為です。関西圏では特に人気のある霊場で、毎年多くの方々が訪れます。
その西国三十三ヶ所巡りをされる方々の中には、納経軸に朱印を集め、それを掛軸に表装して永く残したいと考える方もいらっしゃいます。
今回は兵庫県相生市にお住まいのお客様からのそんな西国三十三観音霊場の納経軸の掛軸表装依頼を頂戴いたしました。
相生市は兵庫県南西部に位置し、瀬戸内海に面した美しい町です。
水産業が盛んで、昭和30年代には造船業の町として世界首位に躍り出たという歴史も持っています。
弊社は遠方でも出張相談を承っておりますので、お客様のご自宅に訪問いたしました。相生市までは車で渋滞がなければ1時間程で到着します。
お客様は3年の歳月をかけて西国三十三ヶ所巡りをし、納経軸を完成されました。その納経軸を持つお客様の眼差しは、一つ一つの朱印に込められた思い出と共に、何か特別な輝きを放っていました。
こちらがお客様からお預かりした納経軸です。こちらの絹本の台紙を今回は掛軸に仕立てていきます。
お客様は金襴の裂地よりも落ち着いた雰囲気のある緞子の裂地をお選びになり、弊社の仏表装パターンNo.5の鞍馬で表装いたしました。
完成した掛軸は落ち着いた雰囲気でありながら、一つ一つの朱印が放つ力強さが感じられる作品となりました。
お客様もご満足して下さり喜んでいただけました。その笑顔は3年間の長い旅路を経て、やっと形になった思い出への満足感と、これからの長い時間を共に過ごす新たな相棒への期待感で満ち溢れていました。
弊社では、このようにお客様の大切な思い出を形に残すお手伝いをさせていただいております。
遠方のお客様でも出張相談を承っておりますので、掛軸の修理や表装にお困りの方、または西国三十三ヶ所巡りなどの旅行の思い出を形に残したいという方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。