ニュース/ブログ
イスラエルの合気道道場に飾る書:オーダーメイド掛軸制作依頼
弊社は海外のお客様から別注の書道掛軸を製作して欲しいというご依頼をよく頂戴いたします。
今回の依頼はイスラエルのお客様から合気道の道場に飾る「受用如意」という書の掛軸を制作してほしいというものでした。
まず、イスラエルのお客様が書道や合気道を通じて日本の文化に関心を持たれているのに驚きました。
弊社はこれまでも異国のお客様の希望に合わせた書の掛軸を製作してきましたが、イスラエルからのオーダーは初めてでした。
依頼された「受用如意」という言葉は「意のままになる」という意味を持ち、禅の世界で用いられる言葉です。
道元禅師もこの言葉を好み『普勧坐禅儀』には「宝蔵(ほうぞう)自(おのずか)ら開(ひら)けて受用如意(じゅようにょい)ならん」とあります。
これは真理を体得することで、何ものにも縛られない自由な境地に至ることを意味します。
合気道の道場に飾る言葉として相応しいもののように感じました。
制作にあたって弊社はお客様と綿密な打ち合わせを行いご希望のイメージを共有しました。
書体はフォーマルなものではなく行書や草書のようなスタイルを要望され、流れるような書体を希望されていました。
たたき台のイメージ画像を弊社の方で作成し、お客様の確認をとった上で、弊社の契約している書道家にイメージを伝えサンプルを書き上げていただきました。
お客様にこちらの書をご確認していただくと「Yes, great!」と喜んでいただけたので、続いて掛軸表装の作業に入っていきました。
こちらが完成した掛軸です。
掛軸が到着したお客様からも
ありがとうございます! この書の掛軸はとても美しく、内側にたくさんのエネルギーが詰まっています。
Thank you very much! Your calligraphy is very beautiful and with a lot of energy inside.
と喜びのメッセージを頂戴し、苦労が報われた思いです。
日本の武道である合気道が海を越えてイスラエルでも親しまれていることに弊社は感銘を受けました。今回の掛軸制作が日本文化と異文化を結びつける架け橋となれば、弊社にとってこれ以上の喜びはありません。
「受用如意」の掛軸がイスラエルの道場で合気道を学ぶ人々の心の支えとなり、日々の鍛錬の糧となることを願っております。