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和とおもてなし
和
日本における社会の調和は人が持つ他者への配慮によって維持されている。人が人と共存、調和するためには、一神教的社会では神が絶対的価値の規範となったが自然や物などにも神を発見する多神教的な日本ではそのような規範は生まれなかった。日本人は人との、物との、自然との関係性が絶対的な規範と考えたのだ。つまり全てのものが共存していく為には適切な関係性を保つべきだと考えたのだ。適切な関係性を保つ為に他者への配慮が発達したのだ。この関係性の考え方は「間」の概念へとつながっていった。「間」とは空間的な関係性、時間の間隔、雰囲気などを意味する。「間」は日本の美意識を理解する上で非常に重要な要素である。なぜなら「間」の概念というものは一神教的な社会ではめったに生まれないからである。日本人は「間」というある物とある物との関係性を図る尺度を用いる事により、最適なバランスを保つ事に重きを置く美意識を持っているのである。
おもてなし
「おもてなし」とは日本人の奉仕の精神である。近年、オリンピック招致の日本のプレゼンテーションで滝川クリステルのスピーチにて紹介されたことでも注目を集めたが、このおもてなしこそ日本人の他者への配慮の結晶とも言える美意識なのである。