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小野市にお住いのお客様より西国三十三ヶ所の納経帳屏風仕立てのご依頼
小野市にお住いのお客様より西国三十三ヶ所の納経帳屏風仕立てのご依頼
先週小野市にお住いのお客様より急ぎの納期で四国八十八ヶ所の掛軸表装をお仕立てさせていただいたお話をご紹介させていただきました。
今回はその際に、親戚の方から西国三十三ヶ所の納経帳を縦長の屏風に仕立ててほしいというリクエストを頂戴したお話をご紹介させていただきます。
そもそも前回の四国八十八ヶ所の掛軸をお仕立てさせていただいたお客様は、以前に弊社が西国三十三ヶ所の納経帳を縦長の屏風にお仕立てさせていただいたお客様でした。
この屏風を親戚の方がご覧になられて自分も仕立てて欲しいと思い、今回のご依頼につながりました。(嬉しい)
ただ、この西国三十三ヶ所の納経帳の屏風仕立てなんですが実はすべて別注扱いなんです。今までも過去に数度納経帳の屏風仕立てというのは行ってきたのですがそれらはすべて巡っている札所の数も違いますし、納経帳の大きさも違うので一つ一つ設計図から作成しそれに合わせて屏風も製作するという想像以上に手間のかかるお仕事なんですね。
こちらは枕屏風仕立てにした場合です。枕屏風なので横長ですね。
こちらは枕屏風の金屏風バージョンです。
こちらは西国ではなく越後三十三観音霊場の納経帳を金屏風にした事例です。
それぞれの枚数や大きさによって観音様や名号の部分をこちらで作成して綺麗に左右同じ大きさの作品に調整して屏風に貼り込まなければいけないのでそのバランス調整に思いのほか心を砕くのが大変です。(;’∀’)
こちらが今回の納経帳屏風仕立ての設計図。
枚数を数えたら使うのが39枚と非常に調整が難しい枚数でした。何とか縦長で組もうとすると一番初めに製作した屏風とは組み方や大きさが異なる形になります。前回のは38枚だったのですがたった1枚違うだけですべて計算しなおすというのが本当に難しい仕事になります。
お客様にも上記の事情をご理解いただき、早速製作に取り掛かりました。
こちらが納経帳を全て同じ寸法にカットして組み上げた作品を屏風に貼り込んだ状態です。納経帳を全て同じ大きさに揃えてカットしなければならないので当然一番小さい寸法にあわせる形になるのですがどうしても文字の一部分がカットによって欠けてしまう事はお客様にご了承いただいております。(まぁ組んでしまうとほとんど気にならない程度のレベルではあるのですが)
こちら完成した状態の屏風です。縦寸が170cmと結構大きいので迫力があります。人の身長程にもあるので荘厳な仕上がりとなりました。
早速納品にお伺いして、ご自宅にセッティングしてまいりました。大きいので持ち運びに注意してセッティングしましたが絶妙なポジションで飾る事が出来ました。ちょうど襖や長押とほぼほぼ同じ高さなので丁度良い収まりにお客様も大満足してくださいました。
今回はご紹介から製作した西国三十三ヶ所の納経帳の屏風をお仕立てするお話をご紹介させていただきました。納経帳は作品にされずにそのまま保管されている方も多いと思いますがこうして屏風にして飾ると良いですね。
西国三十三ヶ所の納経帳を屏風にされたいというご要望がございましたら是非弊社にご相談ください。