きつい折れやシワが発生した掛軸の修理 | オーストラリア

掛軸の修理で多いご相談は折れやシワに関する内容です。

掛軸はしまう時に巻いて保管します。

コンパクトに収納出来、持ち運びに優れている反面折れやシワが発生しやすいという弱点もあります。

軽い症状であれば気になりませんがひどくなってくると鑑賞の妨げになるだけではなく掛軸の損傷にもつながるので早めの修理が必要になります。

今回はそんな折れやシワが発生した掛軸の修理をオーストラリアにお住まいの男性のお客様からご依頼頂きました。

以前より弊社をご利用くださっているお客様で今回も新たなご依頼を頂戴でき嬉しい限りです。

 

こちらがご相談いただいた掛軸です。

 

随分と酷い折れが発生しているのがわかりますね。

これを放置しているとここから作品が裂けてしまうので、裂ける前に修理を行う事が出来てなによりです。

 

修理工程

今回の大まかな再表具のオペレーションの流れは以下です。

色止め (薬剤で絵具を定着。)

作品解体 (古い裂地や軸棒などの取り外し。)

旧裏打紙を除去 (作品の裏側から旧裏打紙をめくって除去。)

洗浄 (薬剤を用い、出来る限り綺麗にします。)

再表具 (お客様のご要望の裂地で掛軸に仕立てていきます。)

 

こちらが修理を終えた掛軸です。

スライドショーには JavaScript が必要です。

 

発生したきつい折れも回復しました。これなら気にならずに作品を鑑賞する事が出来ますね。

スライドショーには JavaScript が必要です。

 

こちらはお客様のご自宅でお飾りいただいている写真です。

 

新しい命が吹き込まれたこの掛軸がオーストラリアの地で楽しんでいただけているのを想像すると嬉しい限りです。

掛軸の折れやシワでお悩みの方は是非弊社までご相談下さい。

 

CEO Message

あなたと掛軸との懸け橋になりたい


掛軸は主人が来客に対して季節や行事などに応じて最も相応しいものを飾り、おもてなしをする為の道具です。ゲストは飾られている掛軸を見て主人のおもてなしの気持ちを察して心を動かす。決して直接的な言葉や趣向ではなく、日本人らしく静かにさりげなく相手に対しておもてなしのメッセージをおくり、心をかよわせる日本の伝統文化です。

その場に最もふさわしい芸術品を飾り、凛とした空間をつくりあげる事に美を見出す・・・この独特な文化は世界でも日本だけです。

日本人が誇るべき美意識が詰まった掛軸の文化をこれからも後世に伝えていきたいと我々は考えています。



代表取締役社長
野村 辰二

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会社概要

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商号
株式会社野村美術
代表取締役
野村辰二
本社
〒655-0021
兵庫県神戸市垂水区馬場通7-23
TEL
078-709-6688
FAX
078-705-0172
創業
1973年
設立
1992年
資本金
1,000万円

事業内容

  • 掛軸製造全国卸販売
  • 日本画・洋画・各種額縁の全国販売
  • 掛軸表装・額装の全国対応
  • 芸術家の育成と、それに伴うマネージメント
  • 宣伝広告業務
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