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こんな時は修理
汚れ・シミ
雨漏りの為、長期にわたり作品に水滴が落ちた為、段々にシミが出来てしまっている。
絹本全体にシミが広がってしまっている。
仏事用の掛軸なのでスス汚れが全体に広がっているのとシミが各所に見受けられる。
絹本に無数に広がる斑点のシミ。
典型的な細かな茶色いシミ。
参考記事
折れ
長年の保存によって掛軸に折れジワが出来る場合があります。放っておくとそこから裂けてきたり欠落の原因になったりします。
紙本にひどい折れが入ってしまっています。放置しておくとここから破れていきます。
紙本にひどい折れが発生しています。梅の上部は劣化が進み作品が剥落しかかっています。
作品自体の劣化は少ないが、長年の折れジワが随所にある。
作品の劣化も激しく、折れジワが無数にある。本紙が剥落寸前の非常に危険な状態。
表装部分は折れから裂けだしているが、幸い本紙の絹本はまだそこまでのダメージはない状態。
小さい仏壇軸だが、無数の折れジワがあり本紙も裂け始めている非常に危険な状況。
無数の大きな折れジワがあり本紙も裂け始めている。上の例と同様に非常に危険な状況。本紙自体に無数の傷・剥がれなどがあり、この後複雑な修正・修復が必要となります。
参考記事
虫食い
湿気の多い場所などで長期保管してそのままにしておくと作品や裂地を虫が食う場合があります。裂地だけなら表装を取り替えれば復元できますが、作品にまで達してしまうと修復が困難になる場合があります。
本紙にまで虫食いが達してしまっている。このままでは飾る事が出来ない。
かなりの修復が必要なケース。
本紙は無事だが、表装の裂地が虫に食われてしまっている状況。
穴・破れ・裂け
作品の劣化が激しくなり、部分的に裂けたり欠落して穴になってしまっている状況です。欠落部分に補修の作業が必要になってきます。
完全に本紙が劣化して欠落してしまっている状況。補修作業が必要になる。
本紙が裂けてしまっている状況。繋ぎ合わせて裏打し、目立たないようにします。
完全に文字の部分が剥落してしまっている。字を書き入れる補修作業が必要になる。
裂けてはいるが作品はつながっているので、裏打をし直すことで目立たなくする事が出来る。
参考記事
浮き・剥がれ
以前表具した際に使用した糊の粘着が弱まり、作品が浮いてきたり剥がれ落ちたりする場合があります。
斜めのシワがあるように見えるが、以前の表具の糊の粘着力が低下し、本紙が裏打から浮いてきている状態。
浮きがひどくなり、作品が剥がれてしまっている状態。新たに表装をし直さなくてはならない。
前回の表装の際の糊の粘着力がなくなり、作品が剥がれてしまっている状態。